5月に観た映画 ~マイノリティ・リポート、エルピス、A.I.~

5月の振り返り
1位　マイノリティ・リポート
2位　エルピス　―希望、あるいは災いー
3位　A.I.
その他の作品
観たアニメ、ドラマなど
1. 賭ケグルイ、賭ケグルイ双　(アニメ版、ドラマ版)
今月のまとめ

5月の振り返り

今月はあんまり映画を観れていなかったような気がする。でも、観た本数は少なくとも、内容が濃くて、印象に残った映画はいくつかあったから、今月のランキングは感想を語れる量が多いものからランキングしてみました。放心した時間も大体それと似ています。

1位　マイノリティ・リポート

トム・クルーズはイケメンだなあ。

テクノロジーで将来起こる犯罪を事前に予知して、それを阻止するという話で、面白い設定だった。

ゴリゴリの近未来的な部屋や機械の映像が続く中に、ふと緑がいっぱいの温室を映すのが、個人的に好みだった。「あっ、いいな」と思った。

抉り出した目玉を机にどんと置く、目玉が転がっていってそれを追いかけるとか、なかなかグロいシーンがあったんだけど、シリアスな笑いっていうか、シュールなユーモアがあって、スピルバーグっぽいな、と思った。

2位　エルピス　―希望、あるいは災いー

これは映画じゃなくてドラマです、すみません。でも、のめり込むように観てしまったので、ランキングに入れました。

日本のテレビ局で働くアナウンサーの浅川とジャーナリストの岸本の話。おすすめに出てきたから軽い気持ちで観てみたら一日で一気見するくらいのめり込んでいた。

ストーリーは決して明るいお仕事ドラマではない。浅川と岸本は正義のために冤罪事件をテレビで世間に放送しようと奮闘するんだけど、それには、テレビ局や上司、果てには政界の圧力があって、なかなか正義を遂行することができない。ストーリー中では、だいたいどちらかが病んでいるし、どちらかが諦めて手を引こうとするけど、必死に頑張って証拠を見つけ、お互いをやる気にする。後半はもうずっと泣いてるし、うまくいったことがあると、次回にはすぐに希望はなくなる。

私はテレビが昔から好きじゃないんだけど、このドラマは「ああ、テレビってこういうとこあるよね」と暗い部分が想像通りで、日本の放送業界と政界は腐ってんなと思った。情報操作や権力と金でやり取りされる世界を見て、現実もそこまでこのドラマが描くものと変わらないんじゃないかなと思った。

最後のほうのシーンで、村井さんがニュースのセットで暴れて物をぶっ壊すシーンがあって、狂ってんなと思ったけど、同時に彼が一番まともだな、と思った。

誰かを信じられるって、幸せだと思った。

3位　A.I.

人間そっくりの男の子のAIが母親から愛してもらいたいと願う話。冒頭のシーンで女性が開発者に質問する。「AIが愛情を持つのならば、愛すことも責任になるんじゃないかしら」

ある母親がAIの息子と暮らし始めるんだけど、気味悪さに耐えられなくなってAIの少年を森に捨てる。ここで私は、母なんで森に捨てた？とよくわからなかった。しかもロボットを壊す業者が近くにある危ない森。もっといろいろ場所あったろ。業者のそばに捨てたってことは自分じゃ無理だけど誰かに処分してほしかったってことだろうけど、普通に返せばよかったんじゃないのかなぁ。

あと、AIをみんなの前でぶっ壊す見世物イベントがあるんだけど、AIの少年はあまりにリアルに作られていたから観客の同情を誘い、見逃された。いや、イベントの主催者バカだろ。なんでみんなの前に出す前に少年の顔とか焼いておかなかった？そうすれば少年の中のメカメカした部分が良く見えたのに。ロボットなら平気で壊せるが、それが人間の姿をしているととたんに殺せなくなる。人間は愚かだけど、そんなもんなのかもしれない。

最後のほうのシーンで初登場の宇宙人(新人類)が出てくるんだけど、そこまで嫌じゃなかった。だいたい最後の方で新キャラってあと出し感があって嫌いなんだけど、これはまあ受け入れられた。

少年は最後に母を蘇らせてハッピーエンドなんだけど、かなりそれは皮肉なことに思える。ママを蘇らせたら、それは本当にリアルのママなの？

総合的には少年もかわいかったし、面白い映画だった。