3月個人的に刺さった映画 ~映画大好きポンポさん、ビリギャル、ショーシャンクの空に~

映画紹介

映画の感想を書くということ

大学生になってできた暇な時間の一部を使って、私はよく映画を観るようになった。小説を書くものとして、インプットは大切だ。どういうキャラクターが魅力的に映るのか。どういう風景、どういう小道具の、どういう組み合わせが人の心を動かすのだろう。ちゃんと小説を書こうと思ってからというもの、私は常日頃、自分の頭の中に住まう人柄の引き出しの少なさ、美しいものの組み合わせパターンの少なさを思い知る。ああ、私は先人の創った美しいものをこれっぽっちも知らないんだ。それらを学ぶ前にそれ以上、それと同等なものなど創り出すことはできようはずもない。

人は自分の頭の中の記憶を組み合わせることでしか新しいものを創作することはできない。これこそが私が創作に対して本当に思っていることだ。知らないって、すごく罪だ。

美しいものを感受性が駄目になる前に知らなきゃいけない、と映画をずっと観ている。小説を読むのもその焦りが原動力だ。こういうわけだから、このブログでは映画のあらすじとか、詳しく深い解説とかはやらない。そんなのが見たかったら他の映画評論家さんのブログでも漁るといい。これは日記でもある。私が先月中に観た映画を羅列して、感想を一言ずつ残していく。

ランキングみたいに、私が今月に観た中で特に刺さったものを三つ紹介していこうと思う。これはオススメじゃない。記録だ。

放心した時間が長いランキング

良い作品に触れたとき、衝撃で頭がぼうっとするような経験はありますか?ガツンと心にぶっ刺さって、エンドロールが終わっても強烈な余韻が残っている。その、その映画のことだけぼうっと考えるような心地いい時間が長かったものを毎月3つ紹介したいと思います。いつかこれを読んだ似た感性の人と話ができたらなと思っています。

1位 映画大好きポンポさん

友達の紹介で知った。ハリウッドならぬニャリウッドで映画を撮る監督を描いたアニメ映画。ポンポさんという優秀な映画監督は、見た目からキャッチ―でかわいい。つかみはバッチリだ。主人公のジーンは作品に対してこだわりぬき、妥協をしない。「誰か一人に、自分に刺さるものを作る」ことの大切さを感じた。また、「映画は女優を魅力的に撮ることができれば成功」「何かを選ぶためには何かを切らなきゃいけない」など、メッセージ性が刺さった。また、90分という映画の長さも、芸が細けぇ!と終わった後に感嘆のため息が出た。

2位 ビリギャル

マジで泣けた。「全力で頑張っている人は人の心を動かす」と本当に思った。私が受験勉強をしていたのはもう二年も前の話だけれど、高校の頃の私が大好きだった友達のことを、私がどうして好きだったのかがわかった(もちろん彼女は私よりよっぽど優秀な成績だったけど!)。受験は多くの高校三年生が平等にぶち当たる試練だ。これまでの人生で一番のプレッシャーに心が折れそうになる。勉強しさえすれば行きたいところに行けるから、社会のあれこれよりはずっと平等なのかもしれないけど、家庭の環境、塾や学校など、状況は決して平等じゃない。でも、全力で頑張る健気な姿が、周りの人を自然と応援させる。私は彼女や両親に感謝しなくてはならない。

3位 ショーシャンクの空に

ショーシャンクの刑務所の話。長い映画なのに、前半のほうで飽きさせない。刑務所では暴力などくらい描写もある。「ふうん、刑務所ってこんな感じなんだね」と思った。冤罪でぶち込まれた主人公のアンディは元銀行員であったことを活かして刑務所内でも少しずつできることを増やしていき、最後は脱獄に成功する。フィクションではあるものの、「ああよかった」と思える最後だった。刑務所から出ても娑婆になじめずに首を吊ったおじいさんが切なかった。

その他の映画

007シリーズ 「カジノロワイヤル」「慰めの報酬」「スカイフォール」「スペクター」「ノータイムトゥーダイ」

ダニエル・クレイグがボンドを演じるシリーズを一気に観た。やばい、かっこよすぎる。“Vodka Martini, Shaken, not stirred.”ああバーとかで言ってみてぇー。スパイのだましあい、激しく、ハラハラするアクション、セレブできれいなロケーション、秘密組織、大人の恋愛など、私の性癖でしかなかった。ヴェスパーを演じたエヴァ・グリーンもマジで美人だった。最高。

ハリーポッターシリーズ 「賢者の石」「秘密の部屋」「アズカバンの囚人」「炎のゴブレット」「不死鳥の騎士団」「謎のプリンス」「死の秘宝 PART1」「死の秘宝 PART2」

ホグワーツレガシーというゲームが出たみたいなので、とりあえず一気見。春休みは時間があっていいな。何回観ても飽きない。幼少期に観たときよりもマルフォイがかわいく見える。そしてロンとハーマイオニーが本当に微笑ましい。

七年目の浮気

1955。マリリン・モンロー主演。この人がマリリン・モンローかぁと思いながら観ていた。男の方はあまり好きになれなかった。

ドライブマイカー

村上春樹の『女のいない男たち』の映画。第94回アカデミー賞を取ったらしい。チェーホフの劇を軸に話が進んでいく。チェーホフは読んだことなかった。映画の最初のほうは男女の描写が生々しいので心が折れそうになったが、そこを乗り越えて最後まで観ると「観てよかった」と思えるものだった。映像がきれいだった。静かなドライブシーンが印象的だった。

かぐや様は告らせたいシリーズ 「天才たちの恋愛頭脳編」「天才たちの恋愛頭脳編ファイナル」

雰囲気、衣装など、実写でここまで漫画のイメージ通りなのはすごい!漫画の実写化は残念な結果になることも往々にしてあるのだけれど、これは成功してると思う。橋本環奈もかわいかった。

50回目のファーストキス

一日でその日の記憶を失ってしまう女性に恋をした男の話。彼女の記憶は事故の前の日で止まっている。最後に女が手癖だけで男の絵を何枚も描いていて、二人は結ばれるのだが、同じパターンの映画なら私は『今夜、世界からこの恋が消えても』の方が感動したかな。もちろん、50回目のファーストキスのほうが古いというのは承知ですが。

7番房の奇跡

知的障害の男とその娘の愛の話。舞台はトルコ。知的障害の男は冤罪でつかまり、刑務所に入れられてしまう。正直、ショーシャンクの刑務所を観た後だと、「トルコの刑務所緩っ!」としか思えなかった。私物たくさん置けるし、好きな服着て好きなものを食べれる。子供一人の侵入なら簡単にできる。周りの受刑者もみんな人情あふれる優しい人ばかりだった。

アメージング・スパイダーマン

そこまでスパイダーマンのファンというわけでもないけど、観てみた。無印の主人公が陰キャだったのに対し、これでは主人公は最初から陽キャで可愛い女の子ともすぐに仲良くなる。無印のほうがいいという人がいるのも納得かな。私はどっちもまあまあ楽しめた。

THE FIRST SLAM DUNK

勧められて映画館に行って観た。一つの試合と宮城の過去が交互に映される。試合では、大事なシーンで音を失くしたり、また激しく走るところではノリノリな音楽がかかったりと、緩急というか、音という情報を減らすことでそのシーンを際立たせたり、音を付加して効果的に盛り上げたりしているのがわかった。家で観るよりは映画館の方がいいかな。

アンチャーテッド

現代が舞台だけど、クラシックな要素のある冒険アクション映画。作者が露骨にインディー・ジョーンズやパイレーツオブカリビアンを意識しているのが伝わってくる。ファンが作ったリスペクト映画って感じだ。まあまあ楽しめたけど、新しさはあんまりない。普通にインディー・ジョーンズとパイレーツを観たほうがいい。

観たアニメ、ドラマなど

ピアノの森

友達に勧められて観た。ショパンコンクールを舞台にした作品。音楽は才能と努力がないと生きていけない世界なんだなあと思った。大舞台に立って、そこで一皮むけるシーンや、葛藤、音楽を通じての人のつながりなど、見れてよかった。カイの性格や生い立ちも普通じゃないから魅力的だった。

今月のまとめ

映画25本、アニメ1本。自分でも、あれ?こんなに観たの?と驚いている。

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