3月に観た映画 ~RRR、ロジャー・ラビット、セブン~

映画紹介

このブログ1年続いたんだぜ。やば。

たくさんいい作品に出会ったから、順位をつけるのが難しい。私的に気に入ったけど、人にオススメできるかというとちょっとアレなものもあるので、他人といっしょにもう1回観たいと思えるものを3つ選んだ。

1位 RRR

まじ面白かった!マッチョの男2人がそれぞれの使命のためにバッタバッタと敵をなぎ倒していく。2人は子供を助けるのを協力した事で親友になるが、裏切りやすれ違いで戦うことに。しかし最後はアツい友情で共闘し、見事ハッピーエンド。アクションが多くて楽しい。かっこいい。3時間もあるけどあっという間だった。

インド映画なので、すぐに踊り出すし歌い出すのも良かった。ご存知かい?ナートゥーは。

笑えるし、元気になる。

2位 ロジャー・ラビット

最初はトムとジェリー的なアメリカのうるさいアニメかと思いきや、実写のおっさんが主人公で、トゥーンと呼ばれる二次元の存在も共存してる世界。今までディズニーのロジャーラビットのアトラクションがよく分からなかったんだけど、やっと元ネタがわかった。

ジェシカというボンキュッボンのお姉さんトゥーンが歌って踊るところを人間のスケベジジイたちが見てるシーンで、今のアイドルブイチューバーじゃんか!と思った。

ロジャーの笑いこそが大切なんだというセリフ、ジェシカのロジャーは笑わせてくれるから好きというセリフにディズニーの良いところがぎゅっと詰まってるなと思った。

画面は常にやかましく、悪者が死に、死体を前にしてもやたら明るいミッキーたち、急に歌い出すディズニーミュージカルなど、あートゥーンタウンってこうだわ、と思った。

女より背の低い男しか出てこないんか?そのおかげで物語の可愛げみたいなものが保たれてるのかもしれない。

判事のおじさんがトゥーンだと発覚して目がイカれるシーンは、子供のトラウマになるだろ、とちょっと思った。

3位 セブン

七つの大罪をモチーフにした連続殺人を刑事2人が追うサスペンス。

グロくて怖いのかなと思って今まで手が出なかった作品だけど、まあまあグロいけどそこまでではなく、物語の進行に必要な程度で、展開の運びに面白さがある。のめり込んだ。

小さめなダンボールが出てきたとこで、ああまさか、と思ったら、その通り最悪なイベントが発生。結末が、イカれたシリアルキラーの思いのままになってしまったところが満足した。あのまま憤怒(ラース)を我慢して、嫉妬(エンヴィー)を殺さなかったらモヤモヤすると思うから。

主人公だからって特別に大切にしたりせず、強引なハッピーエンドじゃなくて、作品全体のために使い捨てるのがとてもよかった。

その他

誰も知らない

実話を元にしてると知って観た。こんなふうに言っていいのかわからないけど、怖いと思った。

無責任な両親のせいで学校にも行けず、幼い弟と妹の面倒を見ることを強いられる明。子供だけで暮らすのは本当に厳しい。教育を受けさせることは義務なのに。

普通の中学生のようなことができたと思った次の瞬間に妹が死ぬ。多分親のせいで戸籍がないから、警察に助けてもらうことも出来ない。仲良くなった普通の中学生の女の子が、それが普通のはずなのにものすごくお金持ちのお嬢さんに見える。最後に死体遺棄を手伝ったから、これからの人生は厳しくなるんだろう。トランクの死体が見つかるところまでは映画で描かれていないけれど、こんな事件が日本で本当にあったことが怖いと思った。辛くなる映画。

仁義なき戦い

殺害時のBGMにやたら聞き覚えがある。

ヤクザ映画初めて観たけど、人がたくさん出てきて、誰が何組なのか何組が何組と争ってるのか混乱する。人がいっぱい出るやつ難しい。

あと、ヤクザ用語時々わからんのがある。

広島弁なので、やばいこれ聞き取れるか?と思ったけど、最後の方では全然大丈夫になってた。ずっとダミ声で怒鳴ってるのでうるさい。

4発くらいぶち込まないと人死ななくて、うひゃー丈夫だなーと思った。指詰めるシーンが見れてよかった。

3分間の再会

ネトフリの30分くらいのドキュメンタリー。アメリカとメキシコの国境で、何年も分断されていた家族が3分間だけ再開する実話。

移民権利団体の催しとの事だけど、不法入国とかしてるからなぁ。家族の分断はしゃあなしみたいなとこもあるんじゃないの?と少し思った。

DACAキッズ、子供の頃親に連れられてアメリカに入国した人は一時的に強制送還の対象外になる。

アメリカ方面の人達は家族に対する(多分友達にもか)愛情表現が日本人よりもはっきりしてるなと思った。私だったら照れて素直になれないと思う。

時間ですと言われてから惜しむようにハグやキスをしなおすのを見て、既視感あるなーと思ったらたぶんウィルとエリザベスだわ。

アメリカンスナイパー

イラクとアメリカの戦争でスナイパーとして160人以上撃ったクリス・カイルの伝記的映画。ネイビー・シールズ。

不謹慎かもしれないけど、スナイパーはちょっとかっこいいと思ってしまった。

クリス自身も戦地から帰ってきた後精神を病んでいたが、他の帰還兵の心を癒そうとしたり、家族にはよいパパであったりして、すごいと思った。

戦争に行かないで欲しいと言う奥さんは可哀想だった。軍人と結婚するとは、寂しさや突然の死、夫が地獄で人を殺して帰ってくる事を受け入れなきゃいけないということなんだろうなと思う。

兵士という職が天職である星の元に生まれる人間もいるんだなと思った。

バブル

『人魚姫』『未知との遭遇』とかを踏まえたこれがハイコンテクストってやつかなぁと思った。登場時からウタは多分宇宙人だし、無条件に主人公に恋をするし、最後は泡になって消えるってことはもう決まってるんだ。

世界観がEveさんぽかった。

私は廃墟になって水と緑に食い尽くされた東京の風景が好きなのかもしれない。

最初主人公があんまり好きになれなかったけど、最後の方では普通になった。

PLAN75

怖い。日本の未来暗い。

安楽死のある社会って罪深い。「私が死ぬ権利」がいつの間にか「お前が死ぬ権利」になっている。

カラオケで楽しむババア達を見て、ああそっか、おばあちゃんたちだって人間なんだ、と当たり前のことを思った。生きてちゃダメなんて誰にも言う権利ないし、思う権利ない。

「死にたいなら死んでもいい」だったはずが、「なんでまだ死んでないの」になってくる。身近な死や、高齢者を排除するような世界のせいで、だんだん死にたくなってくる。死ななきゃならないような圧力がかかってくる。安楽死は簡単に許しちゃダメな理由がわかった。

死神みてえな仕事をしてる若者も、情が移ってくるけど、誰も作中で「おばあちゃん、死んじゃダメだ、死なないで」と言わない。だって困るから。

悪の教典

吐き気がするほど胸くそ映画。変な手汗が止まらん。小説は読んだことあった。アーチェリーの子の死に方が違った気がする。

地獄みたいなシーンが明るい音楽で盛り上げられているのがガチでキチガイ。

お化けの方がサイコパスよりはマシなんじゃないかと思えるようなホラー。

インフェルノ

2016。コロナ流行が2020だからちょっと前の映画。人口が爆発してこのままだと絶滅すると考えたカルトっぽい男が人間の半分を殺すウイルスをばらまこうとする。

コロナウイルスもこういうキチガイが作り出したウイルスだったとしたらと空想すると面白い。

ダンテ、イタリアの哲学、文学、神学などをやった詩人に関連した場所をめぐっていく。美術館とか、歴史的な場所での話はちょっと世界旅行してるみたいでよかった。

WHOのお仕事って大変だなと思った。

ウイルスを阻止したけど、近い将来人間が増えすぎるという予想は変わらない。映画冒頭で、ボタンを押せば半分が死ぬが種は存続する、押さなければ100年後に種は絶滅するという2択が示された。私は主人公たちと同じように「押さない」という選択をするだろうな。100年後は私生きてないし、その後なんてどうでもいいもん。

ジェミニマン

凄腕スナイパーとそのクローンの話。最初はミラー戦のバチバチアクションかなと思っていたけど、クローンにも心があって、なんならオリジナルの息子みたいに思えてくる。思考回路が自分と同じだから手に取るようにわかって、長く生きているオリジナルの方が、人生経験の先輩として過去の自分にアドバイスするような感じになる。いい意味で期待を裏切られて、なかなかよかった。

ユージュアル・サスペクツ

どんでん返しのクライム・サスペンス。

ちょっと難しかったけど、解説を見たら伏線が理解出来た。頭がしゃっきりしてる時にもう1回見たら、キントの言動の節々にある伏線に気づけて面白いと思う。

正直途中から、この取り調べ受けてる人、なんか怪しいなーとメタ的なことを思っていたんだけど、割と当たっていた。

ハウスシャーク

愛すべき馬鹿映画。学生の文化祭用の映画と言われても納得できるほどの出来のダンボールのシャークが草。部屋の中を歩いてて笑う。

トイレから背鰭見えるシーン、出演シーンが「ハウスシャークよ!(演技臭く倒れる)」しかない女、お粗末な合成、とても水中とは思えない演技、下ネタしか話さないオッサン、話の流れ的におかしいタイミングの熱烈なキスシーン、極めつけの爆発オチ、クソなのに意地汚く2作目を匂わせるエンディング。

犬が死ぬとこ以外最高。

ジョン・ウィック

犬がアホそうな七光りに殺される。それにブチギレたジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)の復讐の話。犬はたぶんアクションシーンへのマクガフィン。

筋書きだけ見るとなんでこんな良さげな作品に仕上がってんのかわからんくらいあっさりしてるけど、キアヌ・リーブスっていうすごい俳優が主役だからか、最後まで引き込まれる。物静かで凄腕の殺し屋。

グランド・イリュージョン

マジシャン4人組が銀行から華麗に金を盗み、ショーの中で観客にばら撒く。それをFBIとインターポールが追う。誰が黒幕か、騙し合いとトリックが良かった。

序盤でホログラムや、近未来的なデザインの装置が出てきたところで、きな臭いなーと少し萎えかけたけど、ちゃんとタネのあるマジックで安心した。

結局アイってものもよくわからんかったし、最後の回転木馬がよく分からんかった。キスシーンはいらない気がする。

全体的には演出が派手で爽快。好き。

ヴィーガンズ・ハム

風刺と皮肉が効いていて面白かった。倫理観はちょっと置いといて割と好きかも。フランス映画。

人の話を聞かずに自分の思想を押し付けていく迷惑な感じが、ヴィーガンの嫌なとこを凝縮してる。

人に薦めたいくらい刺さったけど、相手がヴィーガンだった場合のリスクを考えると、気軽に布教できない作品。

妻が最初の方からだいぶイカれていて、夫婦はカニバリズムに手を染めていく。殺人を通して仲良くなっていく夫婦。「誤解よ!」と叫びながらクソデカい包丁持って追い回すシーンが草。

ハンニバルくらいグロいシーンもあるが、全体的にブラックなコメディで、シュールな笑いがある。ヴィーガンを名乗るのならば、自分たちが狩られる対象として見られている可能性を意識しないと危ないぜ、と思った。肉屋を怒らせるな。

まとめ

映画17本。まあまあ観た。気に入る作品をたくさん観れて満足!

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