深夜通話でもしよう

日記

今日のサムネは気に入ってる。朱色の傘で黒いコートってちょっとホラゲの主人公みたいじゃない?

公衆電話

最近、『公衆電話』っていうフリーゲームを実況してる動画を見た。手元に30円だけあって、なぜか電話ボックスに閉じ込められている。このままだと誰にも見つけて貰えずに死ぬので、知り合いに助けてくれないかと電話をかける。

これがなかなか深くまで作り込まれていて、主人公の佐藤の性格や今までの行為が電話を通じてわかってくる。友達を大事にしなかった佐藤には切羽詰まった時に助けてくれる人がいないし、認知症の親の介護から逃げた過去もある。

見ているうちに、自分は切羽詰まった時、助けてくれる人がいるだろうかと思うと、ちょっと苦しくなった。明日からは周りの人に優しくしようと思えるゲームだった。

電話ボックス

みんなは電話ボックス使ったことある?

『公衆電話』では、118海上保安庁、113故障受付、117時報、177天気予報、171災害用伝言ダイヤル、などが通じるようにできていたけど、割と知っておいて損は無い知識。もちろん110や119も。

私は中学生の時、スマートフォンを学校に持って行ってはいけないきまりで(今のご時世だと考えられないが)、しかし、電車通学&最寄り駅まで車で送り迎えだったため、毎日親に迎えを頼む時に電話ボックスを使っていた。

テレホンカードももちろん持ってたし、穴が空いてあと1回いけるか?と思ったら案外残量が残ってなくて困った経験もちゃんとある。今時の子供はどうせテレホンカードなんて触ったこともないんだろうな。

ド田舎で電車は30分に1本来れば良い方だったし、最寄り駅から自宅まで車を飛ばしても20分はかかるので、連絡が上手くいかないと何十分も駅で待ちぼうけするハメになる。(時刻表ももちろん紙。無くすとやばい)

クソ寒い無人駅で、電話ボックスが故障して連絡も取れず、半泣きで親を信じて待ちぼうけたことは今も忘れられない。ケータイさえあれば私はこんなに不幸じゃなくて済んだのに!と恨みは消えないが、今言ったところでどうともならないのでこのあたりにしておく。

今思えばスマホなり子供ケータイなりを規則に縛られず持っていけば良かったのだ。どうせバレたってちょっと怒られるくらいで退学なんかになりやしないのに。でもまあ、当時の私は規則からはみ出して目立つのに極端なほどの恐怖を覚えてたから無理な話か。もっと器用に生きれば良かったのに。

とは言いつつ、中3になる頃には、親の勧めもあって子供ケータイをこっそり持っていくようになった。親としてもいつ迎えに行ったらいいのか、もしかしたら今まさに娘が無人駅でしくしくやっているのかもしれないと思いながら時計をチラチラやるのにうんざりしたんだろう。

で、バレたのかというと、先生にはバレなかったが、友達にはバレた。カモフラージュのためにメガネケースの中(サイズがシンデレラフィットだった)にケータイを入れていたんだけど、何とも詰めの甘いことに、私は普段メガネをかけない人間だったため、「あれ?お前メガネなんかかけてたっけ?」と興味を持たれてしまい、「かけてみてよ」という当然の流れによりバレた。馬鹿すぎる。

友達は現れたケータイを見て、「まあこれもかけるものだけどさ」とシャレを吐いた。

いたずら電話

小学生には時々、児童相談ダイヤルの電話番号が書かれたカードが配られたりする。そのカードは大体、赤い羽根とかと同じようにトレードされたり、意味もなく沢山集めるやつがいたりするものなのだが、実際はトレードのアイテムではなく、家庭で虐待とか受けていたり、学校で虐められていたりする子供を守るためにある。

ある日私と妹の心に邪悪な悪戯心が生まれた。

ここに電話したらどんな人が出るんだろう?ちょっと冷やかしてみよう。

今思えばまじで迷惑な話だが、小学生からしてみれば、周りの誰も電話してそうもないトレーディングカードだけど、意味はあるのかどうか、かけてみたら本当に大人が話してくれるのかどうか確かめてみたかったのだ。無言電話をかけて、電話に出た大人に、学校で配りまくったって誰も必要としてないよ、とバカにしてやろうと考えた。

ああいうダイヤルで電話を取るのは多くは優しい心のボランティアらしいと後で知った。世間には本当にそういう助けを求める子供も存在してることもかなり大きくなってから知った。まじでクソガキだったと思う。

で、果たして電話は繋がった。私たち姉妹は急にドキドキして、変な笑いをしながらしばらく様子を伺っていた。割と歳のいったジジイの声だったと思う。手が汗ばんでたのを覚えてる。どうしたんですか、と問いかける声に、私たちは黙ってすぐ電話を切った。

事実を確かめた我々はひとまず満足し、でも、何も言わなかったから、あちらから電話がまたかかってくるのではないかという不安が少し残った。

その日のうちか、次の日か忘れちゃったけど、折り返しの電話がかかってきた。なんの電話だろう?と言う両親に、すぐに相手がわかった我々は顔を見合せた。もしかして、我々は手を出してはいけないところにいたずらをしてしまったんじゃないか?誤魔化す暇もなく父が電話を取った。数言ほど会話をして父は電話を切った。

父は昔消防にいたずら電話をした事があったらしく、我々のいたずら電話には少し注意したが、笑って許してくれた。

ひどく怒られなかったので我々はほっとして、笑い話として思い出になったが、今思えば、相談ダイヤルが自宅にかけ直すのってちょっと危険じゃないか?もしその自宅で虐待が行われていたとして、電話を取ったのが毒親だったらどうするんだ。ほかの大人に助けを求めたのが毒親の気に障ったら虐待されるかもだし、露見を恐れて電話口で誤魔化しをするだろう。

うーん、そういう時のために電話ボックスってのが有効なのかもな。私も中学に上がるまでは電話ボックスなんか風景の一部としか思ってなかったし、スマホやパソコンが充実した最近の小学生にとっても、電話ボックスを使ってみようという気にあまりならないかも。

電話ボックスの使い方を学校で習わせた方がいいような気がするな、と思った。

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