4月に読んだ本

小説紹介

iPhoneのメモ帳に、好きな言葉を見つけては放り込んである。

ブレーメンの音楽師

怖い話、何が言いたいのかよく分からん話が多い。起承転結が分かりやすく、すっきりと短い話だけど、子供に聞かせていいんか?登場人物(動物多い)は、けっこう暴力的ですぐキレる。よく殺し合い、よく死ぬ。

斜陽

太宰治

貴族の女、かず子が母を病気で亡くし、ヤク中の弟に自殺されて孤独になる話。かず子は小説家の上原(妻子持ち)に恋をして成就する。結局かず子には、子供しか残らない。

上原の子供が欲しかったのは、かず子の寂しさがそう思わせたのかもしれない。

姉弟は庶民になることを望み、弟は失敗したけれど、かず子は子供によって成功した。、

生まれた子を上原の正妻に抱かせて、「これは弟が知らない女に生ませた子だ」と言いたいと手紙に書いている。これが最初よく分からなかったけど、庶民になれなかった弟、上原の正妻が好きだった弟のための行動であると同時に、自分は上原の子供が欲しかったけれど、正妻を押しのけるつもりはなかったという気持ちからの行動だという解釈を読んで納得した。

二木先生

夏木志朋

「きみってすごく極端だ。(中略)自分を殺すか、むき出しで生きるか、その2択しかないなんて」

いわゆる「普通」じゃない少年と、同じく普通じゃない二木先生の交流の話。

主人公は周りに馴染めず、イタくてキモい主人公像がよく立っていて、みんなどこかしらこういう気持ちになったことがあるんじゃないかと思わせられる。

広一は、普通の皮を被って生きるという生き方を二木から学ぶが、結局、二木をかばうことで自分を出して終わる。

誰も死なないし、事件も起きないのに最初から最後まで面白くて(interestingのほう)ぐいぐい読めた。

天久鷹央の事件カルテ 絶対零度のテロル

知念実希人

めっちゃ面白かった!

クライマックスで、鷹央が医者のプライドを見せて、自分の命を危険に晒してまで患者を守る姿が痺れた。「医者を舐めるなよ」

鴻ノ池もだいぶチームの一員になってきて楽しい。

殺人依存性

櫛木理宇

怖い。気持ち悪い。胸糞。

児童虐待や性的暴力の被害にあう子供たち。無防備に電車に乗るのが怖くなった。

強姦致死で息子を無くした刑事は、幼少期に虐待されていた賢いが残虐な女の恨みを買っていた。

女の目的は、刑事の男を、人間じゃなくすること。本当は自分は実の娘のことを愛していなかったんだと気づかせるなんて、これ以上最悪な仕打ちはあるだろうかと思った。

西の魔女が死んだ

梨木香歩

中学生の、ちょっと不安定な年頃の女の子、まいが、不登校になって田舎のおばあちゃんと暮らすことで元気になってく話。

汚れたガラスに書かれたおばあちゃんのメッセージで鳥肌立った。いきいきしてて、清々しい死を書くなぁと思った。

まとめ

6冊。たくさん積読を買ったから、5月も読む。

本棚が好きな本で埋まっていくのを眺めては悦に入っている。

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