いつも行ってたデパートの地下に本屋があるなんて知らなかった。「近所に本屋がなくて遠出しなきゃなんないのめんどくさいな」なんて、2年間私はなんという無駄を過ごしてしたんだ。馬鹿だと思った。なかなか品ぞろえのいい本屋で頭を抱えた。まじでショック。
君の話
三秋縋
この人の書く話は、主人公が幸せな気分になればなるほどにその不幸が色を増すような切ない設定を作るのがものすごく上手いと思う。
レコードはA面を聞き終わったらB面を聴くものだと学んだ。
全部知った上で、優しさで嘘をつき、その嘘をお互いに嘘とわかっていて続けるのが苦しい。主人公たちはどちらも本当の人生は不幸なのに、不幸同士が集まって嘘をつき、幸せになったふりをする。最初から不運で、友達も生きがいも無くて、死んでも誰も何も言わない。運命の相手がいると信じて、想像に縋って狂っていく。
読み終わった時、夏の亡霊を見る。
葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午
すごい。これは映像化できないな。叙述トリックというか、ずっと騙されていた。いや、騙されてたんじゃない。読者の勘違いを誘うような書きぶりだけど、気づくヒントはたくさん散りばめられていて、物語最後に全て謎が解かれる時の納得感が大きい。
ずっと登場人物を若者だと思っていたけど、思ったよりジジイとババアばかりだった。たしかにこれからの時代はジジイとババアの方が人数的に多いわけだし、そういう人たちが主人公の話があってもおかしくない。ていうか、今までが少なすぎた。歳をとったって元気に活動し、事件に巻き込まれるの、すごくロマンがあって良い。
まとめ
今月は2冊しか読めなかった。いくつか買ったから4月はいっぱい読む。スマホ中毒から脱してみせる。
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