11月に読んだ本

小説紹介

11月は映画ばかり観ていたからあんまり書物を読まなかった。が、完全に読んでないわけじゃないので書いておく。

読み終わった本を本棚に並べておくのが好きなんだけど、ちょっと前に母がうちに来た時に、私の本をいくつか持って実家に帰ってしまった。妹が読みたいと要求してきたんだろう。まあいいや。自分が好きな本を他の人が褒めているのを見ると嬉しい。これが「良さが分かる」ってことかな。何かを好きになるにはいつだって、その良さが理解できるほどの教養が求められる。時々、教養レベルが高い水準で共鳴するとき、脳みそに麻薬的な化学物質が出る。そんな気がする。

人が趣味が同じ人間同士で群れていく根底の思考回路って、こういう快楽を得たいからなんでしょ。

だから私は頭のいい奴が好きだし、数学という美しい学問のことも好き(なお、高校レベル)。推理小説、サスペンス、その他いい小説、あっと驚く謎解きと伏線に酔いしれる。

天久鷹央の推理カルテ [完全版]

知念実希人

なんか読んだことあるなーと思ったらガチで読んだことあるやつだった。完全版ということで、巻末に掌編がついてて、表紙が若干違う。新潮文庫じゃなくて、実業之日本社は出してるバージョンだった。久しぶりに初期のほうの話を読んだので、楽しめた。コレクターが買うやつだね。

スガリさんの感想文はいつだって斜め上

平田駒

2話仕立て。1話目は、夏目漱石の『こころ』を題材に、スガリさんという文学少女が書いた斜め上な着眼点の感想文とよく似た事件が起き、それを解決していくミステリーみたいな感じだった。

2話目は新見南吉の『手袋を買いに』が題材。感想文を読んでもらったスガリさんが嬉しそうにする気持ちに共感できた。自分のかいたものを読んでもらって、感想をもらえるって、すごく嬉しいことだ。

777

伊坂幸太郎

トリプルセブン。グラスホッパー、マリアビートル、AXに続いて、大勢の殺し屋たちのやり取り。自体は複雑で、登場人物さえ何が起こっているのか、今殺したのは一体誰なのかわからない状況から、するすると糸がほどかれていくように全容が明らかになっていく。前作までに登場しているキャラも出てきてとても良い。サスペンスで、ずっと「今いいとこ」状態なため、読み終わるまで本が手放せなかった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました